同じような風景なのに何故か人が集まる地域とそうでない地域がある。その大きな理由は人である。

人は好きな人達に囲まれて生活している時に一番充実を感じやすい。心が通じ合う仲間がいるところで暮らしたい。
そういうお気に入りの人が集まっているところには更に人が集まる。
思い出は人との出逢いでつくられるもの。それは古今東西変わらぬ真実。
街は人の出逢う場所であり、その積み重ねが街のイメージをつくる。

もしそこにあるべき出逢いがないと、人は淋しく感じ、そういうものを求めてどこかに行ってしまう。
出逢いの有無は住んでいる人の数とは関係がない。人が沢山いても出会った気がしない状況もありえる。
例えば精神や行動が固まっている人とは一緒にいても語り合う内容もないし、とても退屈に感じるであろう。
新たなものに関心もなく日々同じ様に暮らし、その価値観を押し付けるような人ばかりでは、
特に若い人の目には刺激に乏しい地域と映るはずだ。

反対にそういうことに気づいて自らを変えていく地域には全く違う結果が待っている。
新しいことに関心を持ち、自らも挑戦するタイプの人が増えれば、面白いと感じて人が集まってくる。
心のあり方ひとつで地域の魅力が大きく変わるのが街づくりの醍醐味と言える。